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風紋記事

2016/03/20

 市議会定例会が終わった。一般質問や委員会審議で総じて活発な質疑が行われたと思う▼議員の質問を聞いていると各々キャラクターがあって面白い。言いたいことをズバッと言う直球派がいれば、外堀を埋めながらじわじわ主張を通そうとする技巧派がいる。自前の政策を積極的に打ち出しながら市の政策に反映させようとする提案派もいる▼が、注文したいこともある。今議会に限らず、議員は壇上で質問書を読み上げる時は威勢がいいが、答弁を得た後に行う再質問や委員会での一問一答的な質疑となると、一転して何が言いたいか分からなくなるケースが散見される▼例えば@文末を「〜ですけれども」で延々とつなげる議員。「次の質問ですけど、中心市街地の活性化ですけど、まちづくりビジョンが出来て久しいわけですけど〜」などと際限なくつなぐ。聞く側の頭が混乱するA統計的な数字を細かく聞くのはいいが、その素材を自分で分析して何かを主張するわけでもなく、聞きっぱなしの議員。結局、何を言いたかったかB熱意はあるが、早口で喋るので聞き取れない議員等々である▼議場での議論は市民全体に向けて話しているのだということを忘れないでほしい。だが、かしこまってばかりいても面白くない▼質問以外の余計なことを喋ると議長に注意されるが、話の枕として自身の体験や日々の暮らしで感じた思いなどをさりげなく折り込めば、議員の人間像が伝わるし、それだけ質問の輪郭がはっきりする。議員が自身のキャラづくりに、もっと自覚的になれば、議会は少人数であっても生き生きとした百家争鳴の場となるだろう。(桑原)